森女×企業プロジェクトで森林資源を活かす新事業創造の提案報告!|プレスリリース

我楽田工房が取り組んできた「森女☓企業プロジェクト」で、3つのチームから3つの企画が生まれました。
今後も各企業と連携しながら実現にむけて動いていきます!

(1)株式会社シード・チーム
・住んでいる地域の森を見える化する教材「森のミッションノート」
・4月以降にシード社が運営する保育園、5月にホテルの庭園などで実施予定

(2)ホテル椿山荘東京・チーム
・ホテルの庭園を利用した森林と持続可能性が学べる木育ツアー「日本の森と繋がるリトリート&スタディプログラム」
・今年の夏休みに、親子をメインターゲットにオリジナルメニューの食事とセットになった体験プログラムを開催予定

(3)株式会社野地木材工業・チーム
・端材の新しい活用方法を考えた「端材のたまてばこ」シリーズ
・試作品の改良を続けながら商品化、令和3年度中の販売開始を目指す

※公式サイト: https://morijo.com/

プレスリリース

令和3年3月31日

森女×企業プロジェクトで森林資源を活かす新事業創造の提案報告

~ 地域の森を見える化する教材や、端材の新しい活用方法等を考案! ~

全国林業研究グループ連絡協議会は、「森と森の恵み」に関わる様々な女性(女性林業者から、森林・林業に関心のある女性まで広範に定義。以下、森女(もりじょ)と言う)のためのオンラインコミュニティ「森女ミーティング」を立ち上げ、株式会社シード(東京都文京区)、ホテル椿山荘東京(藤田観光株式会社)(東京都文京区)、野地木材工業株式会社(三重県熊野市)と連携して森林資源を活かした新事業創出を目指す「森女x企業プロジェクト」を実施しました。地域の森を見える化する教材「森のミッションノート」や、ホテルの庭園を利用した森林と持続可能性が学べる木育ツアー「日本の森と繋がるリトリート&スタディプログラム」、木材の端材の新しい活用をテーマに考えた「端材のたまてばこ」シリーズを考案。3月13日のオンライン成果発表会でそれぞれの企画の発表を行いました。

本プロジェクトは、林野庁の「令和2年度 多様な担い手育成事業」の一環として、森林づくりの技術や経営改善、地域づくりや交流など森林・林業にかかわる活動を行っている「全国林業研究グループ連絡協議会」が受託し、一般社団法人 全国林業改良普及協会が企画運営して行います。

※公式サイト: https://morijo.com/

森女ミーティングとは?

この「森女ミーティング」は、全国各地で活動・活躍する森女がネットワークに参加し、日々の仕事や地域の暮らしの中で培った知恵、成功体験や課題を共有したり、また、森女と様々な分野で活躍する企業・団体とを結びつけることで、新しい商品やサービス、情報の共有や共感などを生み出し、社会へ広く発信していく試みのプロジェクトです。

森女 ☓ 企業プロジェクト

森女x企業のコラボによって生まれた今年度の企画

企業3社と考案した企画は全て、全国各地で展開されることも想定した内容となっています。

(1)住んでいる地域の森を見える化する教材「森のミッションノート」

株式会社シードとは、小学生や就学前の児童を対象とした教材「森のミッションノート」を考案しました。

共に暮らす生き物のこと、地域のことに「興味を持つ」きっかけをつくりたいというメンバーの想いと、シード社の企業ビジョン「眼の専門総合メーカーとして、お客様の『見える』をサポートする」から着想。自然環境から離れ、外遊びの機会が少なくなりがちな昨今の子どもたちを対象に、草木の色や形、森に住む動物たちを探すミッションが楽しめる教材となっています。教育機関等での利用だけでなく、各家庭でも楽しめるように、分かりやすくシンプルな作りになっています。

新学期が始まる4月以降、シードの工場がある埼玉県のシード鴻巣研究所に隣接する、複合型保育園(認可保育園、企業型保育園、学童)「ふくろうの森」などで、森女メンバーの指導と合わせて子どもたちが体験する機会を予定しています。

(2)ホテルの庭園を利用した森林と持続可能性が学べる木育ツアー「日本の森と繋がるリトリート&スタディプログラム」

ホテル椿山荘東京とは、ホテルの庭園や森女の知識を活用した森林と持続可能性が学べる木育ツアー「日本の森と繋がるリトリート&スタディプログラム」を考案しました。

「森」と呼ばれるほどに豊かな庭園を有するホテル椿山荘東京を舞台に、日頃から地球の環境問題やSDGsに関心がある都会に住む家族や学生などを対象に、ホテルの庭園や特設ブースなどを巡りながら、木の一生を楽しく体験することで「木を使うことは森を守ることでもあり、森林が持つ持続可能な循環について考える」きっかけを提供するプログラムとなっています。

今年の夏休みに、親子をメインターゲットとし、森女×ホテル椿山荘東京によるオリジナルメニューの食事とセットになった、この体験プログラムを初開催予定です。

(3)端材の新しい活用方法を考えた「端材のたまてばこ」シリーズ

野地木材工業株式会社とは、家づくりのための製材加工の中で発生する端材を新しい切り口で活用し、「火おこし」のための「端材のたまてばこ」シリーズを考案しました。

端材は産廃として破棄される、そんな概念をひっくり返したいという想いから、売れる端材ビジネスを森女ならではの目線で企画。子育て世代の男性をメインターゲットに、箱の中に端材、かんなくず、マッチ、日本書紀のハガキと解説冊子などが入った商品「のじくま火おこしセット(想定価格550円)」や、お洒落を楽しみたい20~30代の女性をメインターゲットに、端材やかんなくずのほか、まつぼっくりなどの木の実やきれいな葉っぱなどをプラスした、毎回、箱を開けるのが楽しくなる商品「めいくまふぁいあ(想定価格3300円〜)」などの試作品を発表しました。

今後は、試作品の改良を続けながら商品化、令和3年度中の販売開始を目指しています。

令和2年度の連携企業と森女メンバー

第1期目の取り組みとなる今回は、様々な地域・分野・所属の森女(19名)と、次の3社が連携し、ワークショップを通してこれからの地域社会に必要とされる森林資源の新しい価値づくりを行いました。

株式会社シード(東京都文京区、代表取締役社長:浦壁 昌広)

企業説明:『眼』の専門総合メーカーとしてコンタクトレンズ等の事業を展開
企業課題:次世代の子どもたちのための、森林環境や感性の教育のための機会をつくる
テーマ:地域の子どもや両親を対象とした環境教育と感性教育のプログラムをつくる

ホテル椿山荘東京(東京都文京区、統括総支配人:山下 信典)

企業説明:宴会・コンベンション施設と四季折々の庭園を持つ老舗ホテル
企業課題:都会における木や森林環境に対する取り組みや多様な価値観に対する取り組み 
テーマ:椿山荘だからこその「癒しと森林環境の体験」を提供する

野地木材工業株式会社(三重県熊野市、代表取締役:野地 洋正)

企業説明:熊野など国産天然木にこだわった家づくりのための製材加工販売を行う
企業課題:国産木材の価値を高めたい! 木の価値をあげるストーリーの見える化
テーマ:林業と木材への理解を深め、木材の価値を高め、売れる商品やサービスをつくる

実施するワークショップは、我楽田工房の看板の下、全国の自治体や企業とともに新しい事業の創造やソーシャルデザインを行う「ボノ株式会社(東京都文京区、代表取締役:横山貴敏)」が伴走支援し、2020年10月から3月までの6ヶ月間、オンライン会議システム「Zoom」やメッセージプラットフォーム「Slack」などを使いながら、全4回のプログラムを実施し、2021年3月上旬頃に成果発表会を行う予定です(※一般傍聴可。日程は12月に公式サイトで発表)。
来年度(第2期)の計画については只今検討中ですので、公式サイトの情報更新をお待ちください。

関連組織

全国林業研究グループ連絡協議会(全林研)

役割:補助事業実施団体
森林づくり、人づくり、地域づくりを担っている自主的なグループです。全国におよそ1,100グループ、18,000人の会員がいます。
1.技術研修・経営改善、特産品の開発などを通して豊かな森林づくりを進めています。
2.若者、女性、子どもたちを対象に地域の森林づくりを担う人材の育成を進めています。
3.地域の林業関係者と連携して森林を活かした農山村の地域づくりを進めています。

一般社団法人 全国林業改良普及協会(全林協)

役割:管理・運営
47都道府県の林業改良普及協会(一部山林協会等含む)を会員とし、全国の森林所有者、林業関係者等を構成員とする一般社団法人です。
森林・林業の改良・発展のための普及活動の実施や、国・都道府県が行う普及指導事業への支援を通じて、明るく豊かな農山村の建設、森林の多様な機能の発揮に貢献することを目的としています。この目的を達成するため、都道府県の林業改良普及協会と連携・協力して、さまざまな事業の展開により、次のような森林・林業の改良・発展に向け、今日的な課題に対応した情報発信および普及に取り組んでいます。

我楽田工房/Bono Inc.

役割:企画・運営サポート、ワークショップ、ゼミサポート
「地域から新たに百年の価値を創造する」会社として、全国の自治体や企業とともに新しい事業の創造やソーシャルデザインを行っています。人と地域をつなぐ交流スペース「我楽田工房」を立ち上げ、地域をテーマとしたイベントやフィールドワークなどを全国で展開。今日までに若者と地域をつなぐ地域交流事業「まち冒険」、地域の中で活躍する看護師を養成する「コミュニティナースPJ」、社会課題に挑戦するエンジニア研修プログラム「ソーシャルチャレンジャー」、地域おこし協力隊の募集前の段階から地域住民と共同で活動を構築する「地域リビングラボ」「地域おこし協力隊着任前インターンシップ」「地域おこし協力隊着任後研修」など、数々の地方創生プロジェクトを展開しています。

問い合わせ

運営団体:一般社団法人 全国林業改良普及協会
担当:編集制作部 三石 麗
電話:03-3584-6625
メールフォーム:https://morijo.com/contact