日本の"まち"と若者の冒険ワークショップ〜京都・綾部のまち〜を開催しました!【後編】
こんにちは、広報担当・澤です。
8月25日に開催した「日本の”まち”と若者の冒険ワークショップ〜京都・綾部のまち〜」。
前編では、大学生がやってみたいことを追求したワークの様子をお届けしました。
後編では綾部からゲストをお呼びして、さらに盛り上がったワークショップの様子をお届けします!
「綾部市の観光について」〜綾部市観光協会・竹市直彦さんより〜
まずは綾部市観光協会の竹市さんより、綾部市の全体像や観光の状況についてお話が。
綾部市は京都府の北寄りに位置し、京都市から電車で1時間のところにある地域。
昭和の合併を経て、なだらかな山の景色が広がる西部、深い山と森・大きな川が特徴の東部、都市機能をもった中心部で構成されています。
里山の風景と都市機能とが共存した豊かさを表現して、「田園都市」と呼ばれているそうです。
そんな綾部市に今吹いているのは3つの追い風。
日本海に面する北部地域の7自治体が一体となって取り組む観光圏づくり、「海の京都」への指定、
奥深い森の恵みを生かして観光振興を図る「森の京都」エリアへの指定、
そして小学校での農家民宿体験活動を推進する農水省・文科省・総務省のプロジェクト。
長年の都市農村交流の取り組みを後押しする動きとなりそうです。
様々なチャンスが到来している今の綾部市、フィールドワーク参加者の目にはどう映るのでしょうか!
「東部地域・水源の里について」〜水源の里地域振興課・朝子直樹さんより〜
続いて東部地域・水源の里について、綾部市役所水源の里振興課・朝子さんからのお話。
「水源の里」とは高齢化率が50%を超えた集落、いわゆる「限界集落」のことを指しています。そのほとんどが東部に位置する地域。
それを「水源の里」という前向きな表現に言い換え、「上流は下流を思い、下流は上流に感謝する」を合言葉に平成19年から振興をはかるための条例を施行しました。
定住促進や地域の暮らしの向上などを目標に、住民主体の集落再生・振興の取り組みを行ってきたことは全国的にも有名なんです。
水源の里の定住(UIJターン)促進のモットーは、「交流から定住へ、定住から地域振興へ」というもの。
移住者へのきめ細やかなサポートや、都市住民との交流、地元の特産品づくりなどの取り組みが功を奏し、活気を生み出しています。
まさに地域づくりの最先端、水源の里!魅力的な学びの場ですね。
「西部地域・豊里地域について」〜NPO法人里山ねっと・あやべ事務局長・朝倉聡さんより〜
次に、NPO法人「里山ねっと・あやべ」事務局長の朝倉さんから、綾部市里山交流研修センターがある豊里地域についての紹介。
里山交流研修センターは、15年前に廃校になった「豊里西小学校」を再生して宿泊もできる交流施設にしたものです。
施設内でのそば打ち体験やセミナー開催、都市部の小学生や大学生との交流を行うなど、まさに綾部と人の交流拠点になっています。
この地域はもともと小畑、鍛冶屋、小西という村があったことから、今もそれぞれの特徴を受け継いでいます。
鍛冶屋には地元の人がお金を出し合って運営している「おらが村のお店」、「空山の里」、
小畑には木材市場やニシキゴイの養殖所、
小西には広大な茶畑の風景があったりと、
それぞれの地域資源がとても興味深い!
「西八田地域について」〜竹市さんより〜
最後に西八田地域について竹市さんからの説明。
その前に…
「田舎」を知る上で大切なキーワード、それは「自治会」!
綾部には196の自治会があります。それぞれがしっかりとした機能を持ち、「自分たちのことは自分たちでやる」という意識のもとに地域を継承してきました。
そして複数の自治会長の代表を務める「連長」が強いリーダーシップを発揮しています。これを理解することがまずは大切!
今回の舞台の1つ、西八田地区は実はあまり自己主張が強くない地域。
しかし、指定文化財の岩王寺(しゃくおうじ)、
農家民宿や古民家レストランなど、アピールできる特色は多くあるんです。
さらなる地域資源の掘り起こしのきっかけになれば嬉しいですね!
休憩時間中は、前半のワークで出たみんなのアイディアを見る時間。
ゲストのみなさんに、それぞれの地域で実現可能なものを選んでいただきました。
後半:ディスカッション
ここで3つの地域、どこに一番行ってみたいかアンケートをとってみると…
西八田は1人、
水源の里と里山ねっと・あやべ周辺で半々、という結果に。
ぐぬぬ、なるほど。
次にゲストのお三方を交えて、班ごとにディスカッション。
講演で学んだことを踏まえ、何ができるのか、何をやりたいのかを話し合います。
ゲストの皆さんから地域の情報やアドバイスをもらって、アイディアを磨いていきます。
ディスカッションの時間を経て、もう一度アンケートを。
するとさっきの結果とはうってかわって、
水源の里と里山ねっと・あやべ周辺が7人程度、
西八田地区が一番人気に!
面白いことになりましたねぇ。
ここでいよいよアイディアを絞る段階に。
1人1人の一押しアイディアを班で共有、最終的には班で1つを選んで発表!
里山ねっと周辺地域では、時間割を組んで懐かしい小学校時代を再現、
西八田地区ではお寺の住職体験、
水源の里では農業体験などを通したコミュニケーション向上ツアー
などのアイディアが発表されました。
里山ねっとの朝子さんからは、田舎の少人数の学校だからこそできたことをぜひ体験してほしい!というコメントが。
無事、すべてのアイディアがゲストのみなさんからのお墨付きをもらえました!
振り返り・まとめ
約7時間にも及ぶ長丁場でしたが、終始活気にあふれた今回のワークショップ。
ゲストのみなさんからは、
今まで地域振興の現場で経験を積んできたけれども、新たな発見ができてとてもよかった、
いつもは手持ちの材料から何かをやろうと考えてしまうけれど、自由なアイディアが生まれてよかった
というお褒めのコメントをいただくことができました!
最後に参加者みんなでハイ、チーズ。
綾部市からのゲストのみなさん、参加してくださったみなさん、充実した時間をありがとうございました!!
いざ、冒険へ!
さて、こちらのワークショップはただのワークショップでは終わりません。
今回参加してくれた学生さんの中から10人がそれぞれの「体験してみたいこと」を持ち寄り、9月8〜9日に「まち冒険」を実施します!
そしてこの「まち冒険」の様子はある形で発表になります!引き続き情報発信をお楽しみに。
綾部に吹く地域づくりの熱い風と、学生さんの活躍に期待していてくださいね!
さらに、今後はまた違った地域での「まち冒険」も実施していく予定です!こちらも引き続きご注目を(^^)