【福島県矢祭町】地域おこし協力隊着任前インターンシップを開催しました
地域おこし協力隊は、3年間の任期後に地域に定着する割合が6割ほどと言われています。定着率の低さに加え、募集要項や応募書類だけでは応募者も地域住民も、お互いがどんな想いを持っているのかわかりません。
そのため、我楽田工房では、着任前インターンシップという形で、協力隊着任前に地域住民と関わりを持つ場として「住民取材」を行い、取材を元に着任後の活動イメージをつくってもらうというプログラムを実施しています。
今回は、福島県矢祭町の地域おこし協力隊に興味を持ってくださった方々に向けて、着任前インターンシップを開催しました。1日かけて行ったプログラムの様子をレポートします。
地域おこし協力隊と住民取材
まずは、住民取材を行う前に、谷津孝啓(ボノ株式会社)が講師となり応募者の方々へ事前ワークを行いました。事前ワークでは、このプログラムの実施背景と課題意識について説明。地域おこし協力隊は1095日間で、地域で自分たちが生活できる為の営みを作っていかなければならず、その為には住民の方々の協力が必要です。また、採用のミスマッチは協力隊も地域の方々も不幸になってしまうことなどを、実際に起きた事例を交えながら説明しました。そのためにも、今回の住民取材を通してお互いの思いを話し合える機会はとても重要であり、着任後も不可欠なスキルになるのです。
▲谷津 孝啓
ボノ株式会社 取締役COO
1983年宮城県仙台市生まれ。コミュニティデザイナー。
2014年に東京都文京区にコミュニティスペース我楽田工房を立ち上げ、都市と農村を繋ぎ新たな価値を生み出す活動を開始。Society5.0の実現に向けて人口減少・高齢化社会の課題解決をテーマとした企業研修プログラム「Social Challenger」をプロデュース。現在、全国の12エリアで活動を展開中。
住民取材から見えてくる矢祭町
今回の住民取材では、協力隊の活動に大きく関わる3地域(内川地区、東山地区、東舘地区)に取材を行いました。3地域全て、複数人の地域住民の方々が取材に協力してくださり、応募者も住民の方もそれぞれグループになってお話ししました。初対面での会話に、最初は自己紹介をして、徐々に質問をしていきました。中盤では、様々な質問が飛び交うようになり、住民の方から「料理教室をしてみたい」「駅前を活性化したい」などの想いを聞くことができました。
移動中は、それぞれの地域の特徴的なスポットを案内してもらい、より具体的なまちのイメージをつかむことができました。地域ごとに抱えている課題や想いもそれぞれで、応募者の方々も様々な気づきがあっ
たようです。
矢祭町でできることを考える
取材フィールドワークから帰ってきた後は、谷津孝啓(ボノ株式会社)が講師となり、この日感じたことを振り返りながら自分の強みを活かしてできることは何かを考えるワークを行いました。実際に現地に行ってみないとわからなかったことがたくさんあったようで、応募者の方からは「地域の方々の熱意を感じました」「前向きな気持ちや課題点を聞くことができました」などの声もいただきました。その後、実際に事業計画シートへ着任後どんな活動をしていきたいかを記入してもらいました。応募者の方々全員が、地域住民の方と直接お会いしたことで発見した地域の想いと、ご自身のやりたいことをどう掛け合わせていくのか、真剣に悩んでいらっしゃいました。
事業計画シートがまとまったところで、ワークは終了。その後面接を行い、今回のプログラムは終了しました。盛りだくさんな1日でしたが、応募者の方も、受け入れる地域の方も、お互いのことが理解できる機会になったと思います。今回の選考プログラムについて、応募者の方からは「今まで受けたどんな選考よりも、双方にとって良い選考だと思いました」「参加するだけでも大変勉強になりました」「直接お話しすることができて、ご自身が今感じていること今後こうなって欲しいというような想いを知ることができました」などの有難いコメントもいただきました。
このプロジェクトにご協力いただいた、地域の皆さんありがとうございました。
今後の矢祭町ゲストハウスプロジェクトが楽しみです!!
夕刊矢祭に掲載していただきました!
我楽田工房では、自治体向けに地域おこし協力隊の着任研修や起業支援、着任前インターンシップなどを企画・運営しています。
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